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ファンとのふれあい! 片桐早苗編

2018/ 11/ 18
  • タグ:片桐早苗 ◆u2ReYOnfZaUs

  •                  
    シンデレラガールズ 目次

    1 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:08:12.65 ID:X1ZFxUTf0

    ・片桐さんとファンとのふれあいです
    ・みじかめです
    ・前回を読む必要はないです


    前作

    ファンとのふれあい! 向井拓海編
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527500346/

    ファンとのふれあい! 中野有香編
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527435107/

    二宮飛鳥単独合同SS会場
    http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1526223834/l50


    SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1527588492

    2 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:09:37.89 ID:X1ZFxUTf0

    東京一の繁華街、神室町。

    その大通りに面した、とある居酒屋で。

    彼は長座のはしっこに座り、烏龍茶をちびちび飲んだ。

    歳の頃は24、TV局のアシスタントディレクターに就いている。

    彼は、バラエティ番組の打ち上げに参加し、

    同じく参加者の片桐早苗に狙いをすませていた。

    美城プロダクション所属。

    誕生日は3月7日、28歳。

    魚座。O型。右利き。

    152cm、47kg。

    スリーサイズは上から92/58/84という、

    トランジスタグラマーな体型の持ち主。

                
    PICK UP!

    3 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:10:17.94 ID:X1ZFxUTf0

    小柄ながらも鷹揚で器が広く、多くの人に慕われる。

    彼は、その“多くの人”のうちの一人だった。

    片桐早苗の番組の担当になるために、仕事に真摯に取り組み、

    上司に媚びへつらい、他のADを蹴落とし、時には神社に多額の課金をした。

    片桐早苗は、“人生”というグラフィック以外は

    クソったれのゲームに現れた、数少ない潤いだった。

    努力が実ったのか、はたまた神の気紛れか。

    彼は片桐早苗が出演するバラエティ番組の担当になった。

    今日は彼女に接近するチャンスだ。

    4 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:11:30.15 ID:X1ZFxUTf0

    いろんなことを話したい。悩みを聞いてもらいたい。

    慰めてもらいたい。褒めてもらいたい。

    だが、彼は片桐早苗の近くに座れるような地位でもなく、

    また勇気もなく、打ち上げが終わるまでは指をくわえるしかなかった。

    「それじゃあそろそろお開きに……」

    彼は酒好きである。

    だが、周りには下戸だと伝えて、打ち上げでも飲んでいない。

    つまりこの場の誰よりも冷静である。

    そう、出演者を送る役目が担えるくらいに。

    5 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:12:08.41 ID:X1ZFxUTf0

    片桐早苗は酔っ払い、足取りも危うかった。

    オレが片桐さんをおくっていきますよ。

    彼はそう言った。

    正直なところ、彼は本当に送らせてもらえるとは思っていなかった。

    相手は美城のトップアイドル。

    かたや自分はテレビ局のいちAD。

    だが、彼の願いは聞き届けられた。

    なぜか、他の誰も、片桐早苗を送っていこうとはしなかったのである。

    彼は神に感謝した。

    じゃあADくん、くれぐれも身の安全に気をつけて帰ってね。

    出演者の一人がそう言ったが、彼の耳には届いていなかった。

    6 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:12:49.71 ID:X1ZFxUTf0

    「アハハハ、ADくんが三人いる〜♪」

    片桐早苗は上機嫌だった。

    だが酔いが相当に深いのか、

    何を話しかけてもまともな返事が帰ってこなかった。

    ひょっとしたら、少しぐらい身体にさわっても……。

    悪魔が囁きかけた。

    彼の視線は、さきほどから片桐早苗の胸に集中している。

    ちょっとくらい…役得があったって……。

    7 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:13:24.68 ID:X1ZFxUTf0

    彼は、こっちの方が近道ですよ、と言って、

    人通りの少ない路地に片桐早苗を誘導した。

    そして隣を歩きながら、さりげなく胸に手を伸ばした。

    夢にまで見た、片桐早苗の胸。

    彼女の男性ファンなら、誰しもが普遍的に抱く欲望。

    彼はそれを満たそうとした。

    だが次の瞬間、彼の天地は逆さまになり、

    背中からゴミ袋の山に落とされた。

    8 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:14:05.83 ID:X1ZFxUTf0

    「ふぃ〜〜」

    片桐早苗は尻餅をついていた。

    何が起きている!?

    まさか自分は、烏龍茶で酔っ払う体質だったのか!?

    彼はひどく動揺した。

    だがすぐに立ち上がり、今度は露骨に腕を、

    片桐早苗めがけて突き出した。

    彼女は悠々とかわし、彼の襟口をと腕をつかんで、

    身体の外側から軸足を崩した。

    大外刈り。

    彼は背中から地面に叩きつけられ、呼吸が一瞬止まった。

    そして理解した。自分は柔道技をかけられている。

    9 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:14:34.83 ID:X1ZFxUTf0

    そうだ。元警官だった。

    彼は立ち上がり、再び尻餅をついた片桐早苗から、距離を取った。

    掴まれたら投げられる。

    だが近づかなければ、この大志は遂げられない。

    どうする?

    彼は考えた。

    柔道で掴まれるのは、身体ではない。

    道着……すなわち服。

    彼は名案を思いついた。

    そうか…脱げばいいんだ。

    10 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:15:08.16 ID:X1ZFxUTf0

    トップスを瞬時に脱ぎ捨て、上半身裸になる。

    大して鍛えてもいないので、ちょっと恥ずかしい。

    だが背に腹は代えられない。

    彼は再び、片桐早苗に近づいた。

    彼女はすでに立ち上がっている。

    「裸になっちゃってえー、なにするきぃ〜?」

    呂律が回ってない、やたら間延びする口調。

    目はとろん、と焦点が定まっていない。

    11 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:15:40.13 ID:X1ZFxUTf0

    次こそ!

    彼は全速力で、ぶつかるように飛び出した。

    狙うのは勿論たわわな胸だ。

    しかし、片桐早苗はさっと身体を左に逸らし、

    逆に、彼の胸部に掌底を放った。

    痛みはない。

    だが、肺の空気が1cc残らず絞り出されるような衝撃。

    彼は仰向けに倒れ、必死に空気を身体に取り込もうとした。

    ちくしょう、柔道には当て身があったんだ……。

    次の策を思いつくより前に、

    片桐早苗は彼に馬乗りになった。

    12 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:16:42.13 ID:X1ZFxUTf0

    胸に負けず劣らず立派なおしりが押し付けられる。

    だが、彼はその感触を楽しむ余裕はなかった。

    彼の両腕は彼女の両膝で抑えられ、

    首に、交差された小さな両拳が当てられた。

    「アイドルに手を出すような…わっるぅ〜いADくんは〜」

    頚動脈がギリギリと絞られ、

    塞き止められた血が首に溜まり、熱く、視界が滲む。

    「シメる♪」

    並十字絞り。

    13 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:17:26.97 ID:X1ZFxUTf0

    抵抗しようにも腕は抑えられ、足は片桐早苗に届かない。

    血液がゴボゴボと泡立つような音がした。

    視界は暗くなっていく。

    彼は、片桐早苗の表情を想像した。

    ほんのり上気した頬。

    自分を見つめている、あの、とろんとした瞳。

    しっとりと潤う、ちいさな唇。

    耳が最後に、彼女の息遣いをとらえた。

    彼にとって、それは幸福な瞬間だった。

    14 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:17:54.77 ID:X1ZFxUTf0

    翌朝。

    川島瑞樹は、助手席の片桐早苗に言った。

    「久しぶりの職場はどうだった?」

    「えへへ……」

    「えへへじゃないわよ」

    あの後、巡回中の警察によって片桐早苗は発見され、

    ADは間一髪で息を吹き返した。

    15 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:18:30.01 ID:X1ZFxUTf0

    「これで何度目よ一体……」

    「やっだぁ〜、数えられるくらい冷静だったら

     あんなことしないって」

    「だまらっしゃい!!」

    一喝され、片桐早苗はシュン…と小さい身体を、

    さらにちぢこまらせた。

    ADの男が上半身裸だったことと、

    片桐早苗が泥酔していたことが幸いして、

    この一件も単なる酔っ払い同士の喧嘩として処理された。

    16 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:19:02.97 ID:X1ZFxUTf0

    一方、病院。

    「先生、首を絞められるのって癖になりますよね。

     あと、もうしばらく服を脱いでいてもいいですか」

    「早く病院に行きなさい」

    17 : ◆u2ReYOnfZaUs : 2018/05/29(火) 19:19:36.95 ID:X1ZFxUTf0
    おわり



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