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「北条加蓮と高森藍子が、静かなカフェテラスで」

2018/ 12/ 23
  • タグ:北条加蓮 高森藍子 レンアイカフェテラスシリーズ

  •                  
    シンデレラガールズ 目次

    1 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:33:44.98 ID:ExID/JwJ0

    『試しに1回やってみる?』

    『一緒にいるだけでぜんぜん話もしないでのーんびり……あ、それただの昼寝になるコースだ』

    SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1469176424

    2 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:34:20.41 ID:ExID/JwJ0

    ――まえがき――

    レンアイカフェテラスシリーズ第28.5話です。
    以下の作品の続編です。こちらを読んでいただけると、さらに楽しんでいただける……筈です。

    北条加蓮「藍子と」高森藍子「カフェテラスで」

    高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「カフェテラスで」

    高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「膝の上で」

    ~中略~

    北条加蓮「藍子と」高森藍子「虹を見に行きましょう!」

    高森藍子「加蓮ちゃんの」北条加蓮「膝の上に」

    高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「夏景色のカフェで」

    たまにはこんなひとときを。

    3 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:34:50.09 ID:ExID/JwJ0

    ――おしゃれなカフェ――

    高森藍子「~~~♪」クルクル

    北条加蓮「…………」ジー


    ニコニコと笑いながら、抹茶ラテをくるくるとかき混ぜてる。
    何してるの? と聞いたら、何にも、と。


    4 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:35:20.31 ID:ExID/JwJ0

    藍子「~~~♪」クルクル

    加蓮「…………」ジー


    分からないままで悔しいって思いが生まれたから、じっと眺めてみることにした。
    いつの間にか、悔しさはなくなっていた。


    5 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:35:49.79 ID:ExID/JwJ0

    藍子「~~~♪」クルクル

    加蓮「…………」ジー


    何しているの?
    何にも。


    6 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:36:19.95 ID:ExID/JwJ0

    藍子「~~~♪」ゴク

    加蓮「…………」ボー


    子供みたいな無邪気な笑顔を、頬杖をついて眺める。
    楽しそうだね、藍子。


    7 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:36:50.10 ID:ExID/JwJ0

    藍子「~~~ふふっ♪」

    加蓮「…………」


    何も言っていないのに、何かが伝わったのかな。
    藍子が、またちょっと嬉しそうに笑った。


    8 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:37:19.87 ID:ExID/JwJ0

    藍子「~~~♪」ゴク

    加蓮「…………」ボー


    夏の日のカフェテラスは思ったよりも暑くはない。気温が高いことに変わりはなくても、快適だ。
    たまに風が吹いてくれるのが、たまらなく気持ちいい。


                
    PICK UP!

    9 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:37:49.78 ID:ExID/JwJ0

    藍子「~~~♪ ……?」

    加蓮「…………」


    ずっと見ていたら、小首を傾げられた。
    2回、3回、まばたきをする姿が少しだけ間抜けに見えて、からかい気味に笑ったらますます不思議な顔をされた。

    10 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:38:19.76 ID:ExID/JwJ0

    藍子「~~~♪」

    加蓮「…………たはは」


    かさり、と葉が揺れる。
    頬の汗がくすぐったくて、ハンカチを出すのが少し億劫で、服の袖で拭く。


    11 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:38:49.85 ID:ExID/JwJ0

    藍子「あっ……気持ちいい風……♪」

    加蓮「風鈴とか欲しくなるよね。ほら、テレビでやっててさ――」


    遠くで何かを書き留める音がした。あぁ、目を遣らなくても分かる。いつもの店員だ。何かハラハラしてたみたいだけど、ケンカはしてないよ?
    ああ、それより。また次に来る楽しみが増えちゃった。バレないように口元を隠してみたら。


    12 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:39:20.21 ID:ExID/JwJ0

    藍子「加蓮ちゃん、今わらった!」

    加蓮「そお?」


    隠すとか隠さないとか関係なくて、そしてつられて笑顔が1つ増える。
    本当に、笑うことが大好きなんだから。


    13 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:40:19.87 ID:ExID/JwJ0

    加蓮「私、何もないのに思い出し笑いとかしないよ? 藍子じゃないんだから」

    藍子「それってどういう意味ですか~」


    次の言葉はなんとなく分かる。
    何かあったって気付いて、それから教えてほしいって言う。


    14 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:41:20.09 ID:ExID/JwJ0

    藍子「ってことは、何かあったってこと……? 教えてくださいよ、加蓮ちゃんっ」

    加蓮「藍子風に言うなら、小さな幸せ? こういうのはほら、自分で見つけてこそでしょ」


    小さな幸せを独占していたわたしの頃の癖が、まだもうちょっとだけ続いている。
    でも藍子は何も言わないで、ゆるやかに目を細めてから、唇に指を置いた。


    15 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:41:50.32 ID:ExID/JwJ0

    藍子「何か、見つけたんですね。……うーん、何だろ? 気になっちゃいますよ」

    加蓮「ふふっ」


    頬を膨らませながら、またカップへ手を伸ばした隙に。
    口角をちょっとだけ上げたのは、見咎められなかった。


    16 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:42:20.54 ID:ExID/JwJ0

    加蓮「店員がね、あっちでメモってた。私が風鈴って言った時に」

    藍子「へ? ……あ、店員さんがばれちゃったって顔をしてる。ふふ……♪」


    ほらもう、また私の思ったことをそのまま言う。
    幸せをわけあったらまた自分に戻ってくる。思えばちっぽけなことかもしれない、けど。


    17 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:42:49.84 ID:ExID/JwJ0

    加蓮「…………」

    藍子「~~~♪」クルクル


    あ、また抹茶ラテをかき混ぜだした。
    飲むんじゃなくて、かき混ぜる。……面白いのかな? 聞いてみたいような、見ていたいような。


    18 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:43:20.46 ID:ExID/JwJ0

    加蓮「…………」

    藍子「~~~♪」クルクル


    私だけ手持ち無沙汰だ。何かしてみようか。
    コーヒーはもう飲み終えたし、スマフォはちょっと嫌かなぁ。


    19 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:43:49.77 ID:ExID/JwJ0

    加蓮「…………」

    藍子「~~~♪」クルクル


    うん、と背伸びをしたら、夏の空気がいっぱいに入ってきた。
    蝉はやっぱり煩くて、風はやっぱり気持ちいい。


    20 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:44:19.77 ID:ExID/JwJ0

    加蓮「…………」

    藍子「~~~♪」クルクル


    ……。
    …………。


    21 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:44:49.78 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………♪」ゴク

    加蓮「…………」


    あ、飲み始めた。いっぱいかき混ぜた後には、どんな味になってるんだろう。
    気になったけど、美味しそうに飲んでいる藍子の姿を見たら、ちょうだい、という言葉が引っ込んだ。


    22 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:45:20.29 ID:ExID/JwJ0

    加蓮「…………」

    藍子「~~~♪」ゴク


    さあ、どうしよっかな。
    外を見てもいいし、藍子を見てもいいし。


    23 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:45:49.84 ID:ExID/JwJ0

    藍子「ごちそうさまでした」コトン

    加蓮「んー」


    お粗末さまでした。
    ……それはちょっと違うかな?


    24 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:46:20.71 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………?」

    加蓮「んー……」


    訝る目を向けられたら、つい意地悪なことを言いたくなる。
    頬を膨らませてわーわー言われて、じゃれついて。そういうのが、最近、とてもとても楽しい。


    25 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:46:49.75 ID:ExID/JwJ0

    加蓮「見てただけー」

    藍子「見てただけ?」


    少しだけ身を乗り出してきた。何か話したい。そんな雰囲気が生まれた。
    私はただ見ているだけにした。今日はこうして、ゆっくりしたい気分。


    26 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:47:20.67 ID:ExID/JwJ0

    藍子「じゃあ、私も見てるだけです」

    加蓮「どうぞ」


    藍子の目は不思議だ。
    ふにゃりとしているようで意外と鋭くて、眩しいけれどどこか気高い。


    27 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:47:49.74 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………」ジー

    加蓮「…………」ジー


    かちゃん、と表の方でドアの音がする。
    視線を少し、移してみた。舌の先ほどの冷気が伝わってくる。


    28 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:48:19.89 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………♪」ニコニコ

    加蓮「…………」ボー


    涼しいカフェテラスなのに、少し暑くなった気がした。
    外とか、暑いし。歩くだけでしんどくなるし。事務所に戻った時とか、すぐにクーラーの温度を下げて怒られる。


    29 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:48:49.90 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………♪」ニコニコ

    加蓮「…………」


    じゃあ、私達も中の席に移動する?
    違うんだよね、そういうことじゃない。


    30 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:49:19.86 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………♪」ニコニコ

    加蓮「…………」ジー


    藍子はさっきより楽しそうにしている。
    何も喋っていないし、何もしていないけど。


    31 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:49:49.88 ID:ExID/JwJ0

    藍子「……♪」

    加蓮「ふぁ……」


    さっきのお客さんは……室内の席から出てくることはないみたい。
    ここは暑そうに見える? そんなことないよ。もしかしたら一緒にいる人によるかもしれないけど。


    32 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:50:19.78 ID:ExID/JwJ0

    藍子「あ、メールだ……」ポチポチ

    加蓮「…………」パラパラ


    話したいこと、何かあったっけ。
    メニューをぱらぱらめくりながら、のんびりと記憶を辿ってみた。


    33 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:50:49.90 ID:ExID/JwJ0

    藍子「ふんふん……」

    加蓮「…………」パラパラ


    ああ、まぁ、あったような気もするし、なかったような気もする。
    いいや、ゆっくりしよ。


    34 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:51:19.99 ID:ExID/JwJ0

    藍子「送信っ♪ ……あっ、ごめんなさい加蓮ちゃんっ」

    加蓮「いーよいーよ。なんにもしてなかったし」


    申し訳無さそうな顔は、すぐにへにゃりとした笑顔に変わる。
    次第に覗きこむ目になって、私をずっと見ている。


    35 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:51:49.93 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………♪」ニコニコ

    加蓮「…………」ボー


    一瞬だけ違う方向から視線を感じた。
    店員かなぁ。それとも、店の中のお客さん?


    36 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:52:19.90 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………♪」

    加蓮「…………」ウーン


    ここには私と藍子の世界があります。どう見えますか? なんて。
    私達、なんにも喋ってないけどね。


    37 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:52:49.89 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………♪」ニコニコ

    加蓮「…………」ボー


    今日、カフェに来て、あれこれおしゃべりしていたのは10分くらい。
    どちらからともなく何も言わなくなって、何もしなくなって、そんな時間が只々続く。


    38 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:53:19.91 ID:ExID/JwJ0

    藍子「…………♪」ニコニコ

    加蓮「……ふぁ」


    話したいことがあって、ここでしか話せないことがるなら、とっても勿体無い時間。
    でも、こうして藍子とゆっくり過ごすのも、今だけの時間。


    39 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:53:49.99 ID:ExID/JwJ0

    ……。

    …………。

    40 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:54:20.06 ID:ExID/JwJ0

    「昼寝にはならなかったね」
    「わ、もうこんな時間……!? 加蓮ちゃん大変っ、もう7時です!」
    「ホントだ、いつの間にこんな時間。ふふっ、私もびっくりした」
    「……でも加蓮ちゃん、すごく落ち着いているような?」
    「じゃ藍子。晩ご飯を食べて帰ろっか」
    「私は……軽めに済ませちゃいますっ」


    これは、続いていくなかの、たったそれだけのワンシーン。


    41 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/22(金) 17:54:50.09 ID:ExID/JwJ0

    ――あとがき――

    おしまい。
    読んでいただき、ありがとうございました。


    たまにはちょっとだけ後書きを。

    いつもお付き合い頂きありがとうございます。コメントを頂いた時なんて気持ち悪いくらいニヤニヤしてます。本当に感謝です。
    膝枕編第3話(シリーズ第19話)を書いた時、もうまったく会話なんてしなくていいって関係を描きたくなって。
    いつもの雰囲気と文量ではまずできそうにないので、今回、0.5話扱いということでこのような形にしてみました。

    私には私の世界がありますけれど、皆さんにもちょっとだけ想像してほしいなって思います。
    加蓮と藍子が、一緒にいるところを。楽しそうにしていてもいいし、喧嘩していてもいいし。
    そんな想いも込めた、0.5話でした。


    では改めて。ここまで読んでいただきありがとうございました。

    45 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/23(土) 00:54:41.32 ID:uq4Fx/xDO
    おつです
    いつもあなたの世界、楽しませてもらっています
    これからも大切に、触れていけたら嬉しい
    46 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします : 2016/07/23(土) 21:37:42.55 ID:4Y+o8yYXO
    おつおつ。
    貴方の好きなように書いて下さい。
    貴方の世界が何よりも楽しみで、癒されるので。




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